設立趣旨…などと偉そうなことをいうほどのものではないですが、天文というのはどちらかというと日本ではマイナーな自然科学に入ると思います。
星を見る人は多いと思いますが、それを極めようという人はそこまでいないのではないでしょうか?いや、それはそれでいいと思います。世界にはもっと面白いモノや、コトに溢れているのですから。
私は今までの生活の中で「天文が趣味です」と言ったとき、返事として返ってきた言葉はよく言えば「ロマンチスト」、悪く言えば「現実逃避者」でした。「現実逃避」というのは、どうもいただけませんが・・・おおよそ一般の人には宇宙の偉大さは理解されていません。それは宇宙というもののスケールが人知をはるかに超えたものだからでしょう。そんな金にならないことより、実利を追求するほうがよい!拝金主義とはいわないまでも、それに近いこの世の中では仕方のないことかもしれません。

ただ、ちょっと考えてみてください。世界を構成する様々なもの(元素)は、はるか過去からの星の営みが作り出したものだという事実をいかほどの人が知っているのか?私たちを含め、多くの生命体が存在する地球と地球に恵みを与える太陽の距離が、生命を育むのに実に絶妙な間隔になったことをいかほどの人がしっかりと認識しているのか?もし、太陽に異変が生じて地球が生命の星足り得なくなったとき、人間が住めるほかの星は現在知られていないことをいかほどの人が認識しているのか?いや、太陽の異変を待つまでもなく、人類はその高度な文明を駆使して、自らを滅ぼしかねない行為をしているのかもしれません。つまり現代の文明社会は、かつてないほどに進歩を遂げているにもかかわらず、それとは裏腹に多くの不安も抱えこんでしまったのです。
それを考えると、私たちは、この地球に生きているのではなく、地球を含む大自然、そして太陽を含む太陽系、そして太陽系を擁する銀河宇宙によって「生かされている」と思うことは難しくはない自明の真実でしょう。
そんな中で、今一度私たちが生かされている地球、そして太陽系、銀河、宇宙を今一度皆さんと考えてみたいと思っています。ですから、このWebsiteでは決して綺麗な写真や特別詳しい星や宇宙についての解説は載せていません。でも誰でも星や宇宙を理解できるWebsiteを目指しています。
だから本Websiteが目指すものはただ一つ
広く天文をこのWebsiteを通して知っていただきたい。
それだけです。
2023年1月3日追記
このホームページも開設から10年以上経ちました。
天文学の分野でも、近年の観測技術の発展により、様々な新しい事象が発見、研究されてきています。また星に親しみたいということで、様々なやり方や紹介のWebsiteも出てきました。
私自身は今まで、個別の文章形式で、新しい知見などがでてきたら前の内容を更新していましたが、自分自身、過去のアーカイブも参照したいことや、時系列的なものもこのサイトを訪れる人にも見てもらいたいということもあり、Websiteを全面刷新し、『投稿形式』をメインに変更していきます。
今後とも、よろしくお願いいたします。