おひつじ座は、黄道12星座の1つですが、他の秋の黄道星座と同じように特別明るい星もなく目立たない星座ですが、西側に見える2つの2等星と3等星が目印になります。現在はうお座にある春分点は、2000年前はおひつじ座にありました。(地球の歳差運動による)そのため、この星座は黄道1番目の重要な星座と考えられていたようです。
ギリシャ神話では、テッサリアの王子プリクソスと双子の妹ヘレが、継母の悪巧みによって殺されかけた時に、大神ゼウスが遣わして二人を乗せて逃げた空飛ぶ黄金の毛をもつ羊だと言い伝えられています。妹ヘレは、逃亡途中に海に落ちて亡くなりましたが、プリクソスは無事に逃げ切り、その後、羊を生贄に捧げて、黄金の毛をもつ皮を当地の王に贈りました。
その黄金の皮を手に入れるために、後にアルゴ船での大冒険が起きたと言われています。
さて、西側に見える2つの明るい星のうち二等星α星のハマルが「ひつじの頭」で頭の付近に輝いています。この付近に2000年前は春分の日に太陽が来ていたと言われています。
また、おひつじ座のしっぽのあたりにはプレアデス星団(すばる)が近くにありますので、プレアデスとハマルの間の範囲が大雑把におひつじ座と考えていただければよいかと思います。
〇星座絵は、StellaNavigator Ver.9より作成しております。