かに座は黄道星座であり歴史の古い星座ですが、その存在感は明るい都会では見つけるのが難しい目立たない星座です。
見つけるには、ふたご座のポルックス、こいぬ座のプロキオンを結んだ線を底辺とする正三角を考え、その頂点よりやや低いところにある4つの星を見つけるのがコツです。
この星座のモデルはヘラクレスの12の荒業のひとつであるヒドラ(うみへび座)、お化けしし(しし座)の退治の際に、ゼウスの妻ヘラが加勢のために送りこんだお化けかにだったのですが、たいした活躍もせずに、ヘラクレスの「こざかしい！」の一声で踏み潰されて、哀れ死んでしまったのです。
この星座の見所は、四角い4つの星の中で輝くプレセペ星団です。双眼鏡で見ると美しい宝石箱のように星が輝いているのが見えるでしょう。かつては魂が天界より出入りするところとか言われていたようです。
さて、かに座の後にはしし座、かに座の南側にはうみへび座が見えています。3者そろって、ヘラクレスへのリベンジ作戦を話し合っているのかもしれませんね。
〇星座絵は、StellaNavigator Ver.9より作成しております。
