M3(NGC5272)

2023年1月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031 
今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M3までの距離は約32,200光年、つまり今見ているM3は正確には約32,200年前の姿です。日本で旧石器時代の遺跡で確認されているもののうち最も古いものは約38,000年前のものだそうです。それから6000年余り、日本にも人が定住している頃でしょう。

M3(NGC5272)
M3(NGC5272)
天体概要

 りょうけん座にある球状星団です。約50万個の恒星からなり、実直径は約330光年と大型の球状星団です。
 りょうけん座にあるメシエ天体はM3のほか、M51(子持ち銀河)、M63(ひまわり銀河)、M94 、M106と4つの銀河があります。メシエは1764年5月にM3を発見しています。そしてこれはメシエの初めての発見でした。これがメシエが彗星に似た天体をまとめる契機となった天体といわれています。なおメシエはこの年の終わりまでにM40までの天体をまとめています。
 M3は非常にたくさん(200個以上)の変光星が含まれてます。その多くがこと座RR型変光星です。 

どんな感じで見えるの?

 M3はうしかい座のα星とりょうけん座のコル・カロリを結んだ線のほぼ真ん中に位置しています。双眼鏡では、周囲が滲んで見えて、明らかに恒星とは違う姿で見れます。8~10㎝の望遠鏡で100倍で見れば、周囲が星に分解されて球状星団っぽくなります。20㎝以上では、中心部の星以外は分解して見えて非常に美しく見えると思います。

ふっくんの感想と一言

 M3は結構立派な球状星団なので、私がお手伝いをしている美星天文台の101㎝大型望遠鏡でも、春~夏にかけてよく見てもらう天体です。

メシエ番号(NGC番号)M3(NGC5272)
属する星座りょうけん座
種別球状星団(Ⅵ)
赤経13h42.2m
赤緯+28°23′
光度(等級)6.4等級
視直径6′
地球からの距離32,200光年
天体に関する諸元
  • その他のM3の写真

コメント