M2(NGC7089)

2023年1月
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今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M2までの距離は約36,900光年、つまり今見ているM2は正確には約36,900年前の姿です。このちょっと前、日本に初めて人類が足を踏み入れました。日本で旧石器時代の遺跡で確認されているもののうち最も古いものは約38,000年前のものだそうです。

M2(NGC7089)
M2(NGC7089)
天体概要

 みずがめ座にある球状星団です。みずがめ座には、M2とM72の二つの球状星団とM73という星の集まり、計3つのメシエ天体があります。(M73はちょっとしょぼい…)
 M2はペガサス座の球状星団M15の近くにあり、M15同様に明るく大型の球状星団です。寂しい秋の夜空では、見逃せない天体ですね。
 1746年9月に彗星観測中のマラルディによって最初は発見されたものです。メシエは1760年9月に観測しています。
 M2には、今まで42個の変光星が見つかっていますが(ほとんどが、こと座RR型の変光星)、3個がおとめざW型変光星、1個はおうし座RV型の変光星です。
 なお、M2の年齢は130億年とされていますが、これはM3やM5とほぼ同じくらいです。ビッグバンが起きたのがおよそ135億年前といわれているので、天の川銀河ができたころから、これらの球状星団はあったものと思われます。

どんな感じで見えるの?

 M2は比較的大型で明かるいので、双眼鏡でも見つけやすい天体です。双眼鏡では、周りが滲んだ恒星のように見えると思います。また8~10㎝程度の望遠鏡では100倍程度で回りの微光星が見えだすかもしれません。20㎝程度以上では、球状星団っぽく見えるようになりますが、空の状態が良くないと、星雲状にしか見えないかもしれません

ふっくんの感想と一言

 球状星団は、100億年以上の古い天体が多いです。私たちの銀河系(天の川銀河)の盛衰をずっと見てきたんですね。

メシエ番号(NGC番号)M2(NGC7089)
属する星座みずがめ座
種別球状星団(Ⅱ)
赤経21h33.5m
赤緯-00°49′
光度(等級)6.3等級
視直径12′
地球からの距離36,900光年
天体に関する諸元
  • その他のM2の写真

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