M5(NGC5904)

2023年1月
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今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M5までの距離は約25,000光年、つまり今見ているM5は正確には約25,000年前の姿です。その時日本は、人類が住み始めて1万年くらいは経っていました。25,000年前は一説には当時陸続きだったシベリアから北海道を通って、人類が日本に痕跡を残した頃になります。

M5(NGC5904)
M5(NGC5904)
天体概要

 M5はへび座の頭部にある大きな球状星団です。その姿は、M13に勝るとも劣らぬくらい立派なもので、夏の星空散歩にはぜひ見てみたい天体です。お隣のへびつかい座にはM10,M12,M14などの球状星団もあるので、比較してみるのもいいかもしれませんね。
 M5は1702年5月にキルヒによって発見された球状星団です。メシエは1764年5月に観測しました。その時の記録では、美しい星雲で、星はない…と記録されています。
 M5の直径は約165光年、星団内には100を超える変光星が知られています。またこの球状星団もできてから130億年程度経っていると考えられ、古い球状星団です。 

どんな感じで見えるの?

 M5は2つに分かれた星座であるへび座の頭の部分、おとめ座との境界付近にあります。双眼鏡で見ると、小さな丸い星雲状に見えるでしょう。8~10㎝望遠鏡では、100倍程度で見ると、目が慣れるにつれて周囲の星が見えるようになります。20㎝以上の望遠鏡では、びっしりと微光星が詰まった姿が印象的です。

ふっくんの感想と一言

 球状星団を紹介するときに、星がボール状に集まったものということは多いですが、私は打ち上げ花火が花開いた時のようですということがあります。小さい望遠鏡では焦点の合わない恒星のように見えることも多いですが、大きな望遠鏡で見るときにはその姿を堪能してください。

メシエ番号(NGC番号)M5(NGC5904)
属する星座へび座
種別球状星団(V)
赤経15h18.5m
赤緯+02°05′
光度(等級)6.2等級
視直径20′
地球からの距離25,000光年
天体に関する諸元
  • その他のM5の写真

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