M10(NGC6254)

2023年1月
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今見えている天体は、どのくらい前の光?

 M10までの距離は約14,300光年、つまり今見ているM10は正確には約14,300年前の姿です。その時日本は、縄文時代が始まったころといわれています。まだこの当時はアジア大陸とは地続きであったといわれていますね。世界史的には、人類が当時は地続きだっといわれているベーリング海峡を渡って、アメリカ大陸にも進出した時期です。この子孫がアメリカインディアンと呼ばれる人々ですね。

M10(NGC6254)
M10(NGC6254)
天体概要

 へびつかい座にある球状星団です。へびつかい座にはメシエ天体に数えられる球状星団が4つ(M10,M12,M14,M107)あり、M10はへびつかい座の大きな五角形の中にあります。近くにはM12 があり、双眼鏡なら同じ視野に入ります。それぞれの球状星団には特徴があるので、見比べてみるのもいいかもしれません。
 M10は、1764年にメシエが発見しましたが、その当時は星を含まない星雲と記録されています。
 実直径は、約80光年で密集度が高い、典型的な球状星団のように見えます。なお、これが(球状)星団であると確認したのはハーシェルです。また、確認された変光星の数は少なく、3~4個といわれています。

どんな感じで見えるの?

 へびつかい座の星座絵で腰のあたりに位置しています。さそり座のα星(アンタレス)の北側に、3等星が2つ近接してありますが、そこから東に10度くらい離れた場所です。
 双眼鏡なら、M10とM12が同じ視野にぼんやり滲んだ星のように見えると思います。8~10㎝の望遠鏡では、M10は星に分解するには少々厳しいかもしれません。口径を20㎝以上にしても、なかなか星には分解できないでしょう。メシエが星のない星雲と言ったのもわかる気がしますね。

ふっくんの感想と一言

 春は銀河が非常にたくさん見ることができる季節でして、私自身も好きな季節です。しばらく事情でやめていた望遠鏡を使っての写真撮影も、再開していきたいなと考えています。M51は春の銀河の中でも好きな一つであり、また撮影してみたい候補でもあります。

メシエ番号(NGC番号)M10(NGC6254)
属する星座へびつかい座
種別球状星団(Ⅶ)
赤経16h57.2m
赤緯-04°06′
光度(等級)6.7等級
視直径8′
地球からの距離14,300光年
天体に関する諸元
  • その他のM10の写真

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