M19(NGC6273)

2023年2月
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今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M19までの距離は約28,000光年、つまり今見ているM19は正確には約28,000年前の姿です。この頃は日本列島に人類が居住するようになって、およそ10,000年くらいの年月が流れています。しかし時代は旧石器時代。まだ気候も寒く、現在のシベリア並みの気温だったと考えられます。その中で私たちの先祖は生活していたのですね。

M19(NGC6273)
M19(NGC6273)
天体概要

 へびつかい座にある球状星団で、ちょうど天の川の中心方向に重なっています。ほぼ真東にさそり座のアンタレス、そして球状星団のM4が見えます。
 M19は、球状星団の中では天の川銀河系の中心から約5000光年程度しか離れていない近い場所にあり、またその影響か最も楕円形にへしゃげた球状星団です。
 1764年6月にメシエのよって発見、観測されています。
 見かけの大きさはやや小ぶりですが、明るい部類に入るので、天の川の中心付近にあるとは言いながら、わかりやすい天体であると思います。実直径は約140光年程度といわれています。

どんな感じで見えるの?

 アンタレスからたどるのが、一番良いと思います。アンタレスの東方向で赤緯で33.2mしか離れていません。比較的明るいので、双眼鏡でも見つけやすい天体です。
 双眼鏡では、周りが滲んだ恒星のように見えると思います。8~10㎝程度の望遠鏡でも滲みの大きい恒星状にしか見えません。20㎝程度以上では、口径が大きくなれば球状星団っぽく見えるようになりますが、空の状態が良くないと、星雲状にしか見えないかもしれません

ふっくんの感想と一言

 実際に天の川の中にある球状星団をみても、なかなか恒星と区別がつかないものが多いですね。倍率を上げたり、写真に撮ると、あ、これ球状星団なんだって…。散開星団もそうですが、天の川の中にある天体は、注意が必要です。

メシエ番号(NGC番号)M19(NGC6273)
属する星座へびつかい座
種別球状星団(Ⅷ)
赤経17h02.6m
赤緯-26°16′
光度(等級)6.6等級
視直径5′
地球からの距離28,000光年
天体に関する諸元
  • その他のM19の写真

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