M15(NGC7078)

2023年2月
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今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M15までの距離は約33,600光年、つまり今見ているM15は正確には約33,600年前の姿です。このちょっと前、日本に初めて人類が足を踏み入れました。日本で旧石器時代の遺跡で確認されているもののうち最も古いものは約38,000年前のものだそうです。

M15(NGC7078)
M15(NGC7078)
天体概要

 ペガスス座にある見ごたえのある球状星団です。ちょうど同じくらいの時間に、M2やM30などの球状星団がみられるので、見比べてみるのも楽しいかもしれませんね。
 直径は、約175光年と見積もられており、結構大型の部類に入ります。また天の川銀河の球状星団では、最も星の集まりが濃密であり、近年はHST(Hubble Space Telescope)によりその中心部を捉えた画像が話題を呼びました。
 1746年9月に彗星観測中のマラルディによって最初は発見されたものです。M2も同氏によって同じ時期に発見されていますね。なお、メシエは1764年6月に観測しています。
 M15には、今まで112個の変光星が見つかっていますが、これはM3やケンタウルス座オメガ星団に次ぐ多さといわれています。ほかにも中性子星を含む、9つのパルサーや惑星状星雲なども発見されています。惑星状星雲が球状星団内に見つかるのは珍しいことです。
 なお、M15の年齢は120億年とされており、天の川銀河にある球状星団の中では、最も古い時代に生まれたものと考えられています。

どんな感じで見えるの?

 M15は比較的大型で明るいので、双眼鏡でも見つけやすい天体です。双眼鏡では、周りが滲んだ恒星のように見えると思います。また8~10㎝程度の望遠鏡では100倍程度で回りの微光星が見えだすかもしれません。20㎝程度以上では、結構星が分解してきて、球状星団っぽく見えるようになります。もう少し大型の望遠鏡を使えば、見事な姿に見えるかもしれませんね。

ふっくんの感想と一言

 ふっくんがたまにお手伝いしている美星天文台でも、この天体は秋の定番の観望対象です。球状星団は、100億年以上の古い天体が多いです。私たちの銀河系(天の川銀河)の盛衰をずっと見てきたんですね。

メシエ番号(NGC番号)M15(NGC7078)
属する星座ペガスス座
種別球状星団(Ⅳ)
赤経21h30.0m
赤緯+12°10′
光度(等級)6.0等級
視直径12′
地球からの距離33,600光年
天体に関する諸元
  • その他のM15の写真

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