M18(NGC6613)

2023年2月
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今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M18までの距離は約4,900光年、つまり今見ているM18は正確には約4,900年前の姿です。日本では縄文時代中期~後期で、集落が大型化し、植林農法なども行われるようになりました。青森県の三内丸山遺跡もこの頃の時代のものです。世界的に見れば、メソポタミア文明、インダス文明、黄河文明などが勃興あるいは繫栄したころです。星座の起源も、この頃にメソポタミアで生まれつつありました。
 先に紹介したM17(オメガ星雲)とほぼ同じ距離ですね。

M18(NGC6613)
M18(NGC6613)
天体概要

 天の川銀河の中心方向に見えるいて座の散開星団です。周りが星の海であり、またM18自体も比較的小さく目立たないので、ちょっと「これだ!」とわかるのは難しいかも…。
 ただ、明るく若い星が多く、年齢も3,200万年程度と推定されています。
 この目立たない星団は、メシエが最初の発見者でM16と共に1764年6月に観測しています。
 実際の大きさは約17光年程度と見積もられています。

どんな感じで見えるの?

 明るいオメガ星雲(M17)の南1度付近にあります。
 双眼鏡では、ちょと星団には見えづらいでしょう。星に分解するのは難しいです。8~10㎝程度の望遠鏡では十数個の星に分かれて見えるようになります。これ以上の望遠鏡で見ても…それ以上でもそれ以下でもないです。星の海に埋もれた星団です。

ふっくんの感想と一言

 夏の天の川の中にある散開星団は、ちょっと見ごたえも面白味もないですね。なにか不思議な天体現象が起きれば、もう少し注目されるのでしょうか?

メシエ番号(NGC番号)M18(NGC6613)
属する星座いて座
種別散開星団(d)
赤経18h19.9m
赤緯-17°08′
光度(等級)7.5等級
視直径7′
地球からの距離4,900光年
天体に関する諸元
  • その他のM2の写真

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