M22(NGC6656)

2023年2月
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今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M22までの距離は約10,400光年、つまり今見ているM22は正確には約10,400年前の姿です。このころ日本は、縄文時代が始まった頃。ヨーロッパでは中石器時代、中東では農耕が始まった頃と言われています。中東の今の砂漠からは想像もできませんが、当時は緑豊かな大地だったようですね。

M22(NGC6566)
M22(NGC6566)
天体概要

 いて座にある球状星団です。いて座には、いくつかのメシエ天体に分類される球状星団がありますが、その中でも大型で見ごたえのあるものです。惑星が通る黄道に近いため、惑星による接近現象がみられることもあります。
 この球状星団は、1665年に発見されたものですが、全天の球状星団の中で最も早く発見されたものと言われています。メシエは1764年6月に観測を行って記録に残しています。
 この球状星団は全天でも5本の指に入るほど、見かけの大きさが大きい球状星団で、M13に匹敵する大きさがあります。実際の直径は、約100光年程度と言われています。
 近年では、赤外線天文衛星IRASの観測により、この星団中に惑星状星雲が確認されています。

どんな感じで見えるの?

 M22は比較的大型で明かるいので、双眼鏡でも見つけやすい天体です。いて座の南斗六星のλ星に双眼鏡を向ければ、視野の左斜め上に見えると思います。近くには同じ球状星団であるM28も見えますが、こちらは小さいので恒星と間違えやすいです。双眼鏡では、周りが滲んだ大きな恒星のように見えると思います。また8~10㎝程度の望遠鏡では100倍程度で回りの微光星が見えだすかもしれません。20㎝程度以上では、さらに星が細かく分解され、球状星団っぽく見えるようになります。

ふっくんの感想と一言

 M22は日本からは南の空の比較的低い位置にありますが、南の空が暗い場所で見れば、M13にも匹敵するくらい見事な球状星団です。南半球では、天の川と相まって素晴らしい見え方になるのかも…。

メシエ番号(NGC番号)M22(NGC6656)
属する星座いて座
種別球状星団(Ⅶ)
赤経18h36.4m
赤緯-23°54′
光度(等級)5.9等級
視直径17′
地球からの距離10,400光年
天体に関する諸元
  • その他のM22の写真

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