M25(IC4725)

2023年2月
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今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M25までの距離は約2,000光年、つまり今見ているM25は正確には約2,000年前の姿です。日本では弥生時代ですね。このころから各地方に部族が発生し、多少なりとも争いが起きたかもしれません。
 世界的に見れば、現在のイタリア南部のポンペイがヴェスヴィオ火山の大噴火により一夜にして消滅(西暦79年)したのが大事件の一つですね。

M25(IC4725)
M25(IC4725)
天体概要

 いて座にある散開星団です。M24が天の川の濃い部分を指して、メシエ番号に登録されているのに対して、こちらは本当の散開星団です。
 1746年にセジューによって発見されました。メシエは1764年6月に観測、記録を残しています。その後に何人かの天文学者により観測されていますが、NGCカタログを付けているハーシェルはこの星団を1783年に観測しているものの、なぜかNGC番号はついていません。その後、1908年にドライヤーによって、ICカタログに追加されました。
 この星団には、少なくとも86個の星があるとされていますが、スペクトル タイプ M の 2 つの巨星とタイプ G の 2 つの巨星がこの星団で観察できます。

どんな感じで見えるの?

 M25は比較的明かるいので、双眼鏡でも見つけやすい天体です。いつも書きますが、散開星団は双眼鏡に限ります!双眼鏡では、10数個の明るい星が周りの微光星を抱き込むように、宝石箱のようにみえると思います。また8~10㎝程度の望遠鏡では30倍程度で広視野のアイピース(接眼レンズ)を使いましょう。星の中にいくつかのオレンジ色の星が見えるかもしれません。
 20㎝程度以上では、どうしても倍率が高くなるので星団全体の雰囲気を楽しむのは難しいと思います。

ふっくんの感想と一言
ふっくん
ふっくん

散開星団は、なんといっても双眼鏡の活躍する場面ですね。特に満月程度の大きさを持つ星団には、その星一つ一つを研究する以外は、双眼鏡で見るのが一番だと思います。もちろん天の川も含めてね!

メシエ番号(IC番号)M25(IC4725)
属する星座いて座
種別散開星団(d)
赤経18h31.7m
赤緯-19°14′
光度(等級)6.5等級
視直径35′
地球からの距離2,000光年
天体に関する諸元
  • その他のM25写真

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