M28(NGC6626)

2023年2月
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今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M28までの距離は約18,000光年、つまり今見ているM28は正確には約18,000年前の姿です。日本を含めて、新石器時代に相当します。縄文時代が始まったとされるのが、約16,000年前前後と言われているので、その少し前ですね。浜北人、港川人として出てくる人骨は、ちょうどこのくらいの時代と考えられています。

M28(NGC6626)
M28(NGC6626)
天体概要

 いて座にある球状星団です。いて座には球状星団が多く見つかりますが、天の川銀河の中心方向にたくさん球状星団があるということは、天の川銀河中心付近に多くの球状星団が在ることにほかなりません。私たちの銀河を外から見たらどんなふうに見えるのか、非常に興味がわきます。
 この球状星団は、同じいて座の大型の球状星団M22の西側に位置しており、見かけの大きさは小さいですが星が密集しているので、意外とよく見えます。
 メシエは1764年7月に観測しましたが、他の多くの球状星団同様に星雲と記録しています。のちにハーシェルにより星の星団とわかりました。
 M28には18個のこと座RR型変光星、17日の周期をもつおとめ座W型変光星などが確認されており、また1987年にはM4に引き続き、ミリ秒単位のパルサーも見つかっています。

どんな感じで見えるの?

 M28は見かけの大きさが小さいため、双眼鏡で見ると滲んだ恒星にしか見えないかもしれません。8~10㎝程度の望遠鏡でも、倍率を上げても滲んだ恒星状にしか見えませんが、光の点である普通の恒星との区別はつくかと思います。20㎝程度以上では、空の条件が良ければ、周りの星が分解して、少しは球状星団っぽく見えるようになりますが、空の状態が良くないと、星雲状にしか見えないかもしれません

ふっくんの感想と一言
ふっくん
ふっくん

球状星団は、これに限らず…いくつかの例外を除いて丸い滲んだ恒星状にしか見えないかと思います。まぁ、球状星団は数万光年先の天体なので、仕方ないかもしれませんね。。。

メシエ番号(NGC番号)M28(NGC6626)
属する星座いて座
種別球状星団(Ⅳ)
赤経18h24.6m
赤緯-24°52′
光度(等級)7.3等級
視直径5′
地球からの距離18,300光年
天体に関する諸元
  • その他のM28の写真

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