M29(NGC6913)

2023年2月
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今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M29までの距離は約4,000光年、つまり今見ているM29は正確には約4,000年前(紀元前2000年ごろ)の姿です。日本では縄文時代ですね。中国では最初の王朝と言われる夏王朝ができたころです。普段見ている星空も、本当は遠くの星の光を見ているとふと考えてしまいます。

M29(NGC6913)
M29(NGC6913)
天体概要

 夏の代表的な星座であるはくちょう座にある散開星団です。はくちょう座は天の川のど真ん中にある星座なので、いて座のようにたくさんのメシエ天体があると思いきや、散開星団2つのみです。
 M29はおよそ1000万年程度の若い星の集まりで、薄くガスに覆われています。大きさは約11光年程度と考えられています。
 メシエは1764年7月に発見、7~8個の星があると記録に残しています。のちにベクバルは20の星を数えているが、The Sky Catalogue 2000.0では50の星が記載されています。

どんな感じで見えるの?

 M29ははくちょう座のγ星を双眼鏡やファインダーに捉えたら、同じ視界に見えると思います。双眼鏡で見れば、γ星の南側に星雲のように滲んで見えるでしょう。また8~10㎝程度の望遠鏡では50倍程度で明るい星が7個程度見えるようになるでしょう。20㎝程度以上でも見え方はそんなに変わりませんが、背後の天の川の星も含めて、美しい眺めになると思います。

ふっくんの感想と一言
ふっくん
ふっくん

天の川の中の散開星団は、背後の星と重なってわかりにくいこともあります。でもたくさんの星に囲まれた散開星団は、非常にきれいですよ。はくちょう座はメシエ天体は少ないですが、網状星雲、北アメリカ星雲などあるので、機会があったら写真撮影にもチャレンジしてみてください。

メシエ番号(NGC番号)M29(NGC6913)
属する星座はくちょう座
種別散開星団(d)
赤経20h24.0m
赤緯-38°31′
光度(等級)7.1等級
視直径7′
地球からの距離4,000光年
天体に関する諸元
  • その他のM29の写真

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