今見ている天体は、どのくらい前の光?
M33までの距離は約250万光年、つまり今見ているM33は正確には約250万年前の姿です。250万年前は地球は氷河時代に突入したころです。原人と呼ばれる旧人類が地球上に出てくるのが、およそ250万年~200万年前と言われています。サルとヒト(ホモサピエンス)が別れたころでしょうか。。。いずれにしても非常に古い時代です。
![M33(NGC598)](https://stardome-momo.com/wp-content/uploads/2023/01/M33.jpg)
天体概要
アンドロメダ座の近くにあるさんかく座は小さい星座ですが、三角を構成する星がこじんまりとしているため、わかりやすい星座です。M33はこの星座にあり、アンドロメダ銀河、私たちの天の川銀河とともに局部銀河群をなす主要な巨大銀河です。銀河自体の大きさは約6万光年あり、見かけの大きさはおよそ満月2つ分です。ただ非常に淡い天体なので昔から肉眼で見えるとか見えないとかよく議論されてきました。
1654年以前に、オディエルナにより最初に発見されたとされています。メシエは1764年に独立発見し、カタログに記載しています。
また、M33もM31同様に私たちの天の川銀河に向かって接近しています。そして天の川銀河とアンドロメダ銀河が衝突するとされる約40億年前後には、この銀河も合体するのではと言われています。
どんな感じで見えるの?
M33は先に記したように、肉眼で見えるとか見えないと様々に議論されてきました。現在では、光害がない場所では日本でも見えるということで落ち着いていますが、私は肉眼では見たことはありません。
位置は、アンドロメダ座β星を挟んで、M31の反対側付近にあります。双眼鏡でも空の状態が良ければ、ぼんやりとした雲のような天体が見えます。ただし空の状態が悪いと何も見えません。8~10㎝程度の望遠鏡では30倍程度で何となく銀河のように見えなくもないかなといった感じです。20㎝程度以上でも低倍率で見てみましょう。口径が大きい分、たくさんの光を集めることができるので、2本の腕を含めて少しは見やすくなるかと思います。
ふっくんの感想と一言
球状星団は、100億年以上の古い天体が多いです。私たちの銀河系(天の川銀河)の盛衰をずっと見てきたんですね。
メシエ番号(NGC番号) | M33(NGC598) |
属する星座 | さんかく座 |
種別 | 銀河(Sc) |
赤経 | 01h33.m |
赤緯 | +30°39′ |
光度(等級) | 5.7等級 |
視直径 | 55′×40′ |
地球からの距離 | 250万光年 |
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