M34(NGC1039)

2023年3月
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今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M34までの距離は約1,400光年、つまり今見ているM34は正確には約1,400年前の姿です。ちょうどこのころは、日本最初の女帝である推古天皇が在位していた古代日本です。摂政として活躍した聖徳太子の時代ですね。十七条の憲法とか、冠位十二階など日本史で習った人も多いかと思います。私たちが何気にみている星も、遠い時を経て私たちの目の中にその光を届けているようです。

M34(NGC1039)
M34(NGC1039)
天体概要

 ペルセウス座にある散開星団です。ペルセウス座は秋の天の川沿いにある星座でh-χという二重星団などがありますが、M34はどちらかというと影の存在で、振り向かれることは少ないようです。それでもおよそ5等星という明るさと、満月程度の広がり(実範囲は約14光年といわれています)から、ぜひ見てもらいたい天体です。
 明るいいくつかの星の隙間に、やや暗い星が入り込むように見えており、双眼鏡や望遠鏡で見ると美しい星団です。星団の年齢は、およそ1億8千万年程度と考えられています。
 この星団は、1654年以前にイタリアの天文学者によって発見されていましたが、これがわかったのが20世紀になってからのことです。メシエは1764年8月に独立発見しています。

どんな感じで見えるの?

 M34はペルセウス座のアルゴル(β星)とアンドロメダ座のγ星を結んだ線上で、ややアルゴルよりの位置にあります。夜空の暗い場所では、ぼんやりと星雲状の光が見えます。比較的明かるいので、双眼鏡でも見つけやすい天体です。双眼鏡では、10数個の明るい星が見えて、非常に美しい長めです。また8~10㎝程度の望遠鏡では低倍率にして、星団全体を眺めてみましょう。星団内にはいくつかの二重星も見られますので、チャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。20㎝程度以上では、星団を一度に見るのはむつかしいので、ちょっと面白くないかもしれません。

ふっくんの感想と一言
ふっくん
ふっくん

ペルセウス座は、秋の夜空に特徴的な弓なりの星の並びが目印です。ギリシャ神話の登場人物を思い浮かべながら、双眼鏡で見える星団と秋の夜空を楽しんでみましょう。

メシエ番号(NGC番号)M34(NGC1039)
属する星座ペルセウス座
種別散開星団(d)
赤経02h42.0m
赤緯+42°47′
光度(等級)5.5等級
視直径35′
地球からの距離1,400光年
天体に関する諸元
  • その他のM34の写真

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