M47(NGC2422)

2023年3月
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今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M47までの距離は約1,600光年、つまり今見ているM47は正確には約1,600年前の姿です。日本では古墳時代です。前方後円墳とか多数作られていた時代です。近畿地方はヤマト政権ですが、各地に権力を持った豪族とかがたくさんいたようです。世界史的には、ローマ帝国が西ローマ帝国と東ローマ帝国に分かれたころですね。

M47(NGC2422)
M47(NGC2422)
天体概要

 とも座にある散開星団で、隣のM46と併せて南天の二重星団と表現されることもあります。明るい星が6~8個見え、ミニプレアデス星団のような雰囲気でM46とは全く違った美しさがあります。
 距離と見かけの大きさから、実直径は12光年程度と見積もられていますが、その中に50個程度の星が輝いています。最も明るい星はスペクトルがB2型で、5.7等級です。また2つのスペクトルがK型の2つの巨星があり、それぞれ太陽の200倍程度の明るさと考えられています。また種々の観測から、星団の年齢は、約7,800万年と推定されています。
 この星団は、1654年以前にオディエルナにより発見されたようですが、この記録は近年まで知られませんでした。メシエは1771年2月に独立発見しましたが、座標計算の際に符号を誤るというミスを起こしてしまい、長く幻の星団と言われていました。この誤りは、1959年にモリスが正すまで続いていたようです。

どんな感じで見えるの?

 M46と同じく、おおいぬ座のシリウスから東の伸ばした線と、こいぬ座のプロキオンから南に伸ばした線の交点付近にある星団です。こちらはM46と違い、明るい星がいくつか見えるので、双眼鏡や小口径の望遠鏡でもわかりやすいかと思います。
 双眼鏡では、明るい6~7個の星の配列がわかります。ミニプレアデス星団のようです。背後には冬の天の川の星々も見えることでしょう。
 8~10㎝の望遠鏡では、中心部の三角を作る星が目立ってきます。また、いくつかの二重星がみえるようになるので観察してみてください。
 20㎝以上の望遠鏡でも、できるだけ低倍率にして星団全体を見れるようにすれば、非常に美しい姿に時間がたつのを忘れるかもしれません。。。

ふっくんの感想と一言
ふっくん
ふっくん

人には必ずミスというものが付いて回りますが、メシエさんもこの星団の座標計算を誤ったようですね。その後の検証で、また再確認されましたが私たちも誤りには気を付けないといけませんね。

メシエ番号(NGC番号)M47(NGC2422)
属する星座とも座
種別散開星団(d)
赤経07h36.6m
赤緯-14°30′
光度(等級)5.2等級
視直径30′
地球からの距離1,600光年
天体に関する諸元
  • その他のM47の写真

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