M41(NGC2287)

2023年3月
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今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M41までの距離は約2,300光年、つまり今見ているM41は正確には約2,300年前の姿です。日本では弥生時代で全国的に稲作の栽培がおこなわれ始めたころです。最近の研究では、渡来人が来る前から曲がりなりにも稲作が始まっていたということ、歴史も新しい発見でどんどん変わりますね。
 中国では、戦国時代から秦の統一…始皇帝の時代ですね。エジプトのプトレマイオス一世もこの時代の人です。ヨーロッパではローマ帝国の時代ですね。

M41(NGC2287)
M41(NGC2287)
天体概要

 全天で一番明るい恒星シリウスの南にある散開星団です。冬の夜空ではぜひ見ておきたい天体です。100個ほどの星の集まりで、いくつかの赤色巨星を含みます。最も明るい星は、スペクトル型がK3で6.9等星、実際は太陽の700倍くらいの明るさと言われています。星団の距離と見かけの大きさからみた実直径は、約25光年です。年齢は1億9000万年~2億4000万年と言われています。
 この星団は1654年以前からシリウス近くの星雲とみなされており、紀元前325年のアリストテレスの記録にもこの星団を記したと言われる記録も残っていますが、確かなところはわかりません。ボディエルナが1654年に最初の目録を作りましたが、これは世に出ずに、1702年にフラムスチードが発見したのが最初ということになっています。メシエは1765年1月に観測し、カタログに追加しています。

どんな感じで見えるの?

 シリウスの南側にある星団です。7×50の双眼鏡なら、シリウスと同一視野に入ってくると思います。双眼鏡で20程度の星が見えてきて、明るさの違いもあるので、とても興味深く見えます。都会地でも見えることがあるので、チャレンジしてみてください。
 8~10㎝の望遠鏡では、オレンジ色や黄色など様々な色の星がわかるようになります。色の違いは口径が大きくなるとわかりやすくなると思います。20㎝以上だと100~200個以上の星が見えるようになりますので、望遠鏡でもそれなりに楽しめます。でも、倍率は低めに抑えたほうがいいですよ。

ふっくんの感想と一言
ふっくん
ふっくん

非常にわかりやすい恒星(シリウス)の近くにあるので、ぜひ見てほしい天体です。冬の星雲、星団の中では、オリオン大星雲(M42)とともに、見てほしい天体ですね。

メシエ番号(NGC番号)M41(NGC2287)
属する星座おおいぬ座
種別散開星団(e)
赤経06h47.0m
赤緯-20°46′
光度(等級)4.5等級
視直径38′
地球からの距離2,300光年
天体に関する諸元
  • その他のM41の写真

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