M48(NGC2548)

2023年5月
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今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M48までの距離は約1,500光年、つまり今見ているM48は正確には約1,500年前の姿です。日本では古墳時代から奈良時代にかけての時代です。大陸から仏教に加えて様々な技術が伝来した時期でもあります。もう少し後ではありますが、イメージとしていわゆる聖徳太子が活躍されていた時代ですね。
 東アジアでは中国の南北の分裂が終わって、隋という強大国家ができたこと、ヨーロッパではローマ帝国の分裂から、まだまだ混迷の時代であったころですね。

M48(NGC2548)
M48(NGC2548)
天体概要

 うみへび座にある散開星団です。うみへび座は非常に大きな星座(東西に100度で広がる)で、M48は頭の部分に近く、いっかくじゅう座との境界付近に位置しています。
 メシエは1771年2月に記録に残していますが、記録された位置には該当の天体は見当たらず、長く不明天体と言われていました。その後、1934年にメシエが記録した位置から南に3.5度ずれた位置にある星団を見つけて、M48はNGC2548と同一天体であることを確認したようです。
 この天体は、空の条件が良ければ肉眼でも薄らぼんやりと見えるようです。実際の大きさは23光年くらいですが、満月ほどの大きさに広がり、双眼鏡でも40~50程度の星が見えます。全体の星の数は80程度と言われています。
 また、星団内には、太陽の70倍程度の明るい星があり、ほかにも黄色の巨星が3個程度見られるようです。星団の年齢は、およそ3億歳といわれています。

どんな感じで見えるの?

 近くに目印となる明るい星はありません。位置としては、こいぬ座のα星(プロキオン)とβ星を結んで、その反対側に約2.5倍程度伸ばした付近にある星団です。
 双眼鏡で見たら、小さな星が楕円状に集まった形に見えるかと思います。8~10㎝程度の望遠鏡含め、望遠鏡で見る場合、できるだけ低倍率にするのがコツです。そうしないと散開星団の美しさは堪能できませんのでね。場合によっては、焦点距離を短くするレデューサなどを使用してみてください。

ふっくんの感想と一言
ふっくん
ふっくん

うみへび座に属する星団ですが、実際はいっかくじゅう座のほうが近いです。このふきんの冬の天の川の写真にチャレンジしたら、端のほうに写るかもしれませんね。

メシエ番号(NGC番号)M48(NGC2548)
属する星座うみへび座
種別散開星団(f)
赤経08h13.8m
赤緯-05°48′
光度(等級)5.5等級
視直径23′
地球からの距離1,500光年
天体に関する諸元
  • その他のM48の写真

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