M52(NGC7654)

2023年5月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031 
今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M52までの距離は諸説ありまして約3000光年~7000光年と幅があります。真ん中をとって仮に5000光年とすれば、今見ているM52は正確には約5,000年前の姿です。このころの日本は縄文時代にあたります。(いずれの距離にしても縄文時代であることには変わりません。)天の川銀河の中の天体は比較的近いとは言いながら、このくらい離れているのですね。

M52(NGC7654)
M52(NGC7654)
天体概要

 秋の天の川にあるカシオペア座の散開星団です。もう一つの散開星団であるM103がカシオペア座直近にあるのに対して、M52はカシオペアとケフェウスの間、天の川の端の部分にあります。
 この星団は、メシエが1744年9月に彗星を観測中に見つけたものです。
 星団の星の数は、およそ200個程度と言われています。その中には2つの黄色巨星もあります。星団の年齢は、およそ3,500万年と考えられています。散開星団としては、まばらな方ですが、周辺の散開星団は小さいか、さらにまばらなものが多いため、相対的にM52がわかりやすい星団になったようです。

どんな感じで見えるの?

 カシオペア座の右側にあるα星とβ星を結んで、その長さ分だけ伸ばした先に5等星がありますが、その約1度南に位置しています。双眼鏡では、ばらつきの大きい球状星団を見ているように、周辺ににじんだ星の集まりに見えます。8~10㎝程度の望遠鏡では50~60倍程度で全体が収まるので、背景に薄く広がる星雲状の淡い光も含めて、きれいに見えると思います。20㎝程度以上では、細かい星も含めてさらにはっきりと見えるようになるので、なかなか美しい眺めになると思いますよ。

ふっくんの感想と一言
ふっくん
ふっくん

細かい星がたくさん集まった星団です。これも秋の天の川からはちょっと外れたところにありますが、それが幸いしてか、見やすい散開星団になっています。

メシエ番号(NGC番号)M52(NGC7654)
属する星座カシオペア座
種別散開星団(e)
赤経23h24.2m
赤緯+61°35′
光度(等級)7.3等級
視直径13′
地球からの距離5,000光年
天体に関する諸元
  • その他のM52の写真

コメント