M6(NGC6405)

2023年1月
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今見ている天体はどのくらい前の光?

 M6までの距離は約1,600光年、つまり今見ているM6は正確には約1,600年前の姿です。その時日本は、西暦400年前後の古墳時代。ヤマト政権が勢力を伸ばしていた頃でしょうか?世界史的には、地中海~ヨーロッパ、中東地域を支配していた強大なローマ帝国が東西に分裂したころです。

M6(NGC6405)
M6(NGC6405)
天体概要

 さそり座の毒針の先端に見える散開星団です。明るさ的には、肉眼でも見えるのですが、南側に街明かりなどの光害があると、まず見ることはできません。でも、双眼鏡などを使えば、容易に見えるでしょう。英語ではButterfly Cluster(蝶々星団)と愛称がついています。
 17世紀半ばにはその存在自体は知られていたことが近年分かったようですが、記録的には1746年にセジューによって発見されました。メシエは1764年に見ており、肉眼では星のない星雲状に見えるが、(望遠鏡で見ると)星団であると記録しています。
 大きさは月(満月)の6割ほどで、全体の明るさは5等級程度、数個の明るい恒星があります。実直径は約12光年といわれています。

どんな感じで見えるの?

 M6はさそり座の尾の先端付近の北側を探すのがポイント、街明かりに邪魔されない、南の空が暗い場所で見てみましょう。双眼鏡で見ると、天の川とのコラボで非常に美しい眺めになります。できれば三脚に固定してみていただければと思います。
 望遠鏡で見る場合は、倍率はできるだけ低く、できれば視野の広い接眼レンズ(アイピース)を使うことをお勧めします。例えば、みかけ視界45度なら倍率は50倍以下でないと全体を見ることはむつかしくなります。全体が見えるようになれば、望遠鏡では双眼鏡では難しい微光星もみえるので、素敵な眺めになると思います。

ふっくんの感想

 メシエ天体は小型の望遠鏡で見えるものが多いのですが、星団…特に散開星団は望遠鏡より双眼鏡のほうが(私の個人的感想ですが)絶対にきれいに見えます。星の広がりが非常に美しい散開星団は、ぜひとも双眼鏡で見てみましょう!

メシエ番号(NGC番号)M6(NGC6405)
バタフライ星団
属する星座さそり座
種別散開星団(e)
赤経17h40.0m
赤緯-32°12′
光度(等級)5.3等級
視直径25′
地球からの距離1,600光年
天体に関する諸元
  • その他のM6の写真

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