M49(NGC4472)

2023年5月
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今見ている天体は、どのくらい前の光?

 M49までの距離は約6,000万光年、つまり今見ているM49は正確には約6,000万年前の姿です。このころ日本列島は大陸と地続き、もちろん人類などはいません。この少し前に(約6,500万年前)にメキシコ湾への巨大隕石直撃で、恐竜の時代が終わったと考えられています。地球の生命体としては、私たちの本当に遠い祖先である哺乳類が恐竜に代わって地球上を席巻していたころではないかと考えられています。

M49(NGC4472)
M49(NGC4472)
天体概要

 おとめ座銀河団の南の端にある巨大楕円銀河です。地球からの見かけの等級は8.5等ですが、絶対等級は-22.8等と、アンドロメダ銀河や私たちの銀河系に匹敵するものです。同じおとめ座銀河団では、M87やM60の巨大楕円銀河があります。なお、M49は質量が太陽のおよそ1兆倍、直径は14万光年と言われています。
 メシエは1771年2月におとめ座銀河団の天体として初めて発見し、カタログに追加しました。周辺には様々な暗い銀河あります。また、直近では1969年6月に超新星が観測されています。

どんな感じで見えるの?

 M49はおとめ座銀河団の中でも比較的大型で明かるいのですが、なかなかファインダーや双眼鏡で見つけるのはまず無理だと思いますので、目盛環あるいは自動導入システムの望遠鏡で探すのが最も効率的です。
 双眼鏡でも入れることができれば、光度的にも見えなくはないと思いますが、星とは違うにじんだ光の点にしか見えないと思います。ここは6000万年旅をした光を見つけたということで。。。
 8~10㎝程度の望遠鏡でもにじんだ光の点にしかみえないと思いますが、空の条件が悪いとたちまち見えなくなります。20㎝程度以上では、それなりに楕円銀河っぽくみえるかと思います。

ふっくんの感想と一言
ふっくん
ふっくん

おとめ座銀河団は6000万光年離れているとはいえ、私たちの局部銀河群に比較的近い銀河団です。私たちの銀河群は、おとめ座銀河団も含めてラニアケア超銀河団の一員だそうです。

メシエ番号(NGC番号)M49(NGC4472)
属する星座おとめ座
種別銀河(E4)
赤経12h29.8m
赤緯+08°00′
光度(等級)8.5等級
視直径4.5′×4′
地球からの距離6,000万光年
天体に関する諸元
  • その他のM49の写真

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