今見ている天体は、どのくらい前の光?
M50までの距離は約3,200光年、つまり今見ているM50は正確には約3,200年前の姿です。日本は縄文時代後期にあたります。縄文時代というと、狩り中心の世の中を想像するかもしれませんが、このころにはもう一部では定住農耕が行われていたとも考えられています。
![M50(NGC2323)](https://stardome-momo.com/wp-content/uploads/2023/01/M50.jpg)
天体概要
いっかくじゅう座にある散開星団です。いっかくじゅう座は淡い冬の天の川のど真ん中にある星座なので、大小含めて多くの散開星団が見られます。M50はいっかくじゅう座の南側で冬の天の川のはずれ近くに見えます。これといった特徴はありませんが、空の条件がよければ、ぼんやりと見えるかもしれません。
メシエは1772年4月に観察し、記録に残しています。しかし1711年以前には発見されていた可能性もあります。
大きさは約20光年と言われていますが、密な部分は10光年程度です。星の数は約50個程度とされていますが、1893年撮影の写真乾板からは、約200程度の星が写っていたようです。星団の年齢は、およそ7,800万年と推定され、いくつかの巨星も観測されています。
どんな感じで見えるの?
M50を見つけるには、シリウスとプロキオンを結んだ線上にシリウスからプロキオン目指して1/3程度の場所付近を双眼鏡で探してみましょう。冬の天の川の小さな星がたくさん見えますが、その中で星団とわかるくらいの星の集まりが見えると思います。双眼鏡だと星に分解するのは、ちょっと難しいかもしれませんね
8~10㎝程度の望遠鏡では50倍~60倍程度で20個ほどの星が見えるようになります。20㎝程度以上では、100個程度の星が見えるようになり、結構にぎやかな眺めになると思います。
ふっくんの感想と一言
![ふっくん](https://stardome-momo.com/wp-content/uploads/2022/02/939f75f5f657587fcb3a681150fd5537.jpg)
M50のある冬の天の川は、目で見るのは非常にむつかしいですけど、双眼鏡などでみれば明らかにそのほかの部分と違って星が群がっているというのがわかると思います。いっかくじゅう座は、冬の大三角のど真ん中にあるのですが、なかなかわかりにくいですね。
メシエ番号(NGC番号) | M50(NGC2323) |
属する星座 | いっかくじゅう座 |
種別 | 散開星団(e) |
赤経 | 07h03.0m |
赤緯 | -08°21′ |
光度(等級) | 5.9等級 |
視直径 | 16′ |
地球からの距離 | 3,200光年 |
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